技術の最前線で『金融の民主化』を推進する ― エンジニアにとっての挑戦と魅力
システム本部長 兼 CTO

「システム本部では日々どのような業務に取り組んでいますか?また、部内の雰囲気についても教えてください」
システム本部は、ODXのMISSIONである「世界中の誰もがあらゆる資産に投資できるマーケットの創造」を実現するための技術的な心臓部です。日々の業務としては、証券取引システムの中核であるフロントシステムの運用、そして先進的なバックオフィスシステムの開発・運用が挙げられます。フロントは特に応答速度が重要視されるため、マイクロ秒単位での性能を追求しています。バックオフィスはクラウドネイティブ技術を全面的に採用し、サーバーレスアーキテクチャを基本として効率性と柔軟性を高めています。これらシステムについて、企画・開発・構築から、お客様との接続、日々の安定運用に至るまで、メンバー一人ひとりが主体的に関わり、責任感を持って推進しています。
部内の雰囲気は非常にオープンで、役職に関わらず活発な議論が交わされる環境です。新しい技術やアイデアに対しては、まず試してみようという積極的な姿勢があり、スピード感をもって挑戦することが奨励されています。運用チームも従来の金融機関のイメージにとらわれず、業務により深く関与し、実践を通じて課題解決を図っています。開発・運用ともに高い専門性を持つプロフェッショナルが集まっていますが、互いに協力し、それぞれの強みを活かしてチームとして最大の成果を出すことを大切にしています。
「開発環境・インフラ構成・技術スタックなどについて教えてください」
当社のシステムは、その特性に応じて最適な技術を選定しています。取引の応答速度が極めて重要なフロントシステムは、厳しい性能要件を満たすためオンプレミスでの構成を採用しています。一方、バックオフィスシステムでは、クラウドネイティブ環境を全面的に採用し、常に新しい技術の活用を模索しています。サーバーレスアーキテクチャを基本選定し、運用効率を高め、システムの拡張性や俊敏性を確保しています。
開発プロセスにおいては、CI/CDパイプラインを完全に自動化し、迅速かつ信頼性の高いデプロイメントを実現しています。コード管理からビルド、テスト、本番反映までをスムーズに行うことで、新しいアイデアを迅速に試し、その価値を素早くお客様に届けられる体制を整えています。一部ではAI技術も導入し、開発の生産性向上にも取り組んでいます。
「ODXでエンジニアとして働く魅力ややりがいは何ですか?」
最大の魅力は、ODXが目指す「金融の民主化を加速し、投資をもっと身近に」という未来像の実現に、技術を通じて直接的に貢献できることです。私たちは、既存の枠にとらわれない新しい金融インフラを創り上げていきたいと考えています。これはエンジニアにとって非常に大きな挑戦であり、自身の仕事が社会に与えるインパクトを実感できる、得難い経験です。
また、技術的な観点からも、応答速度が非常に重要なフロントシステムから、最新のクラウドネイティブ技術を駆使するバックオフィスシステムまで、多岐にわたる分野で最先端の技術に深く関与し、スキルアップを図ることができます。常に新しい技術への知的好奇心を持ち、その適用を積極的に検討する文化があるため、継続的な自己成長が可能です。金融機関での長い開発経験を持つ私から見ても、ここまで徹底してクラウドネイティブ、サーバーレスを志向する環境は先進的だと感じます。組織がコンパクトであるため、一人ひとりが広い範囲に主体的に関わり、システム全体に責任を持つことが求められ、それが大きな手応えとやりがいにつながっています。
「業務において自身が心がけていること、また今後チャレンジしたいことはありますか?」
私が常に心がけているのは、メンバー一人ひとりが主体性と当事者意識を持ち、チーム全体で高い目標に挑戦できるような環境を育むことです。我々のシステムがお客様やマーケット全体に対して持つ責任は非常に重いものであり、その自覚を常に持って業務にあたるよう努めています。また、事業の成長は常に念頭にあり、システム設計や技術選定、さらには仕事の進め方においてまで、将来の拡張性を考慮した判断を重視しています。同時に、心理的な安全性が確保されたオープンな職場環境を維持し、新しいことへの挑戦や継続的な学びを後押しすることで、チーム全体の能力を最大限に引き出すことに注力しています。自身の持つこれまでの様々な立場での経験を活かし、バランスの取れた技術判断と組織運営を目指しています。
今後チャレンジしたいことは、ODXのMISSIONである「世界中の誰もがあらゆる資産に投資できるマーケットの創造」への対応を、技術の力でさらに推し進めることです。現在扱っている商品に加え、今後想定される多様な商品への対応、データ分析基盤の強化、AI技術の応用範囲拡大などを通じて、投資家にとってより利便性が高く、魅力あふれる市場へと進化させ続けていきたいと考えています。
「新規事業を進めていく環境において、システム本部のポジション、および目指す方向性を教えてください」
ODXにおいて、システム本部は単なる技術サポート部門ではなく、事業戦略を実現するための核となる存在です。私たちのMISSION「世界中の誰もがあらゆる資産に投資できるマーケットの創造」やVISION「金融の民主化を加速し、投資をもっと身近に」といった目標は、革新的なテクノロジーの活用なしには達成できません。特に新規事業においては、その構想を具体的なシステムとして形にし、安全かつ安定的にサービスを提供するための基盤を構築・運用するという、事業の根幹を支える重要な役割を担っています。
目指す方向性としては、引き続き技術をもって「新しい価値を創造する」ことに貢献していきます。クラウドネイティブ、サーバーレス、AIといった先進技術を最大限に活用し、開発のスピード、システムの柔軟性、そしてビジネスの成長に合わせた拡張性を追求し続けます。これにより、新たな金融商品やサービスのアイデアが生まれた際に、迅速かつ効率的に市場へ展開できる技術基盤を維持・強化します。システムの安全性と信頼性は我々のサービスの根幹であり、最重要事項として取り組み続けながらも、常に変化を恐れずに新しい技術や手法に挑戦し続けることで、ODXの持続的な成長を技術面から力強く支えていく存在でありたいと考えています。